ピュリニー=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール1996を開けました。
造り手は、モワラール・グリヴォ。ニュイ=サン=ジョルジュのネゴシアンです。
'96と言えば、もう彼是20年モノ。どんな熟成をしているのでしょうか?
色合いは十二分に熟していると容易に想像されるほど、濃いめのアンバー・ゴールド。
香りは、ドライフルーツ、ナッツ、栗。そしてハーブ。しかし、香りは豊かではなく静まり返ったような香り。まだ閉じているのか、それとも終わっているのか・・・。
香りからの情報が少ないので、早速口に含んでみます。まろやかな液質。ほんのりとピリッと感じるスパイシーさ。なめらかなテクスチュア。そして、思った以上に酸がありません。'96はそもそも高酸だったはずですから、かなり消費が進んでしまっているということでしょう。ただし、シェリーの香味は控えめ。
それにしても、エネルギー感の乏しさが気になります。それに、ボディのなさも。水のように薄い味わい。ただ、ミネラルはそれに集中すると見えてきます。ゴツゴツした岩のようで、ペリエールのそれであることは間違いないと思われます。
こういうニュアンスの古酒が好きな方もおられるようですが、我が家では今ひとつ。やはり、エネルギー感は宿っていて欲しいです。
ブルゴーニュの'96白については、Pre-mature Oxidation(熟成前酸化)の噂があると伺っています。たしか、2007年くらいに師匠から聞きました。そういえば、最近'00のLouis CarillonのCombettesのシェリー香もヴィンテージ違いですが同じかもしれません。挙げられている原因は、「バトナージュ過多」、「SO2添加量過少」などとのことです。要は醸造段階で強制的な酸化を進めたこと、酸化防止剤としての機能をワインの酸だけに負わせたことの結果ということですね。もちろん、造り手によるはずですが・・・。
今回のネゴス物の'96はシェリー香は強くなかったものの、エネルギー感乏しく、明らかにピークを過ぎた下り坂の味わい(落ちぶれた貴族を想わせる黄昏た味わい)でした。ピュリニーのプルミエ・クリュが18年程度でこのようになるというのも考えにくいですから、やはり上記噂の影響があたのではないかと推察します。
裏エチケットは、超シンプル。リサイクルマークの上の四方向の矢印は何の意味でしょうか?
ミニトマトとルッコラ
ミニトマトはどこ産か失念。ルッコラは地元の農家のもので、厚みがあって濃い味わい。
ワインとの相性はまずまず(マリアージュ点6.5/10)。
Mont d'Or(Tête d'Or )
これは、仲良くさせて頂いているBurgundy さんからの頂き物。ありがとうございます!
素晴らしい味わい。やはり、フランス直送は違います。とてつもなくなめらかでクリーミーな中身、アンモニア臭など微塵もない皮の美味しさ。あっという間に二人で平らげてしまいました。また、今度フランスに行った際には、必ず買って来たいと思ったのでした。
ワインとの相性は素晴らしい(マリアージュ点7.5/10)。かなり下り坂のワインではありましたが、さすがはブルゴーニュのプルミエ・クリュ。フロマージュと出会った瞬間にその本領を発揮することは忘れていないようでした。
枯れ切った古酒の価値は理解ができませんが、フロマージュとのマリアージュを見るにつけ、その存在価値は必ずしもを否定できるものでもないのかな、と思った次第です。
飲んだ日:2014.12.13
入手日:2014..9.23
購入店:ラ・ヴィネ
輸入者:恵比寿ワインマート
容量:750ml
購入価格:\9,131
アルコール度数:13.5%
私達のお好み度: B+ (最高A++、最低C)
飲み頃度:もう過ぎてますorz